2022年9月に、ホームページを見て頂いた神奈川県内の温泉施設さんから「受水槽清掃」「温泉源泉槽清掃」「温泉処理水槽清掃」「貯湯槽清掃」を依頼されました!今回は、各々の水槽の意味や清掃方法をご紹介します。
入浴施設の貯湯槽、水質管理などの衛生管理は非常に厳しい!定期的な洗浄を!
温泉旅館やスパ施設などの入浴施設は、「公衆浴場」という位置付けで不特定多数の人が入浴するため、厚生労働省から「入浴施設の衛生管理の手引き」という書類が発行されるほど、貯水設備の衛生管理が非常に厳しくされています。特にレジオネラ属菌などの巣窟となっているので、定期的な洗浄をすることが推奨されています。
温泉源泉槽とは?
温泉源泉槽とは、貯湯槽(原湯及び上がり用湯)のうち『温泉水』を貯留する槽(タンク)のことをいいます。貯水しているのが温泉ということで、温泉成分でFRP構造の貯湯槽は非常に汚れやすいのが特徴です。
温泉中に溶け込んでいる成分が不溶性となって析出・沈殿・付着した汚れの塊を「温泉スケール」といい、温泉水中に含まれるカルシウムなどの成分が結晶化したものが槽内にも付着します。他にも井戸内、揚湯ポンプのインペラー、揚湯管、地上配管、貯湯タンク、浴槽、送湯ポンプ、ろ過器、熱交換器および排水溝などに付着します。
温泉スケールにはレジオネラ属菌が繁殖しやすい場所!
配管内でレジオネラ属菌が繁殖し、重大な問題になるケースがあります。最近では、昭和天皇も宿泊した福岡県の老舗旅館が基準値の最大3700倍のレジオネラ属菌が検出され、大きな問題となっています。基準値の最大3700倍というすさまじい量は、気道内に入るとレジオネラ肺炎を起こし死亡する場合もあります。
「(レジオネラ属菌は)大したことない菌」という認識の甘さで、法令違反が常態化してしまい、温泉利用客に被害が出てしまいました。
温泉源泉槽や貯湯槽は洗浄・ろ過材交換など定期的メンテナンスをすることで温泉利用者の信頼にも繋がる
ご覧のように、温泉源泉槽は1年の間にこれだけの汚れが溜まります。硫黄成分など汚泥ともいえるぐらいのレベルが槽内に溜まり、またこれがろ過装置を通って配管に入るのですから、小まめなメンテナンスをしないと、安全な温泉施設ではなくなってしまいます…。
ということで、ホームページより見積依頼・ご依頼を受けた温泉施設(スパ施設)の温泉源泉槽清掃の様子をご紹介します!
温泉源泉槽の壁面にもかなりの汚れが付着しているので、水道ホースからの散水ではなく、ガソリン式の高圧洗浄機を使って蓄積した汚れをしっかりと落としていきます!
こび付いて高圧洗浄でもなかなか落ちない汚れは、ウエスも用いて落としていきます。
洗浄後は槽内を2回消毒。
しっかりと汚れを除去できました^^
続いて「温泉処理水槽」の清掃も行っていきます!
こちらの温泉処理水槽も源泉槽と同じく、汚れが蓄積しやすい設備となっています。
こちらも同様に高圧洗浄機で壁面や床面の汚泥を洗浄して落としていきます!
温泉源泉槽と同じく、洗浄後2回消毒を行い作業終了です!
半年1回や年1回と定期的なメンテナンスは必要になる設備ですが、これらを怠ると行政処分や客離れ、廃業レベルまでに追い込まれてしまうケースもあります。メンテナンス費用が高いからといって、決して怠ってはいけない清掃なので気を付けて頂ければ幸いです^^
清掃費についてお悩みの方へ
次のようなことでお悩みでありませんか?
・現在頼んでいる定期清掃の価格は妥当なのか
・定期清掃の年間コストを下げたい
・今より丁寧な作業をしてくれる業者はいないか
・どのような頻度で定期清掃を頼めばいいか
もしも、清掃についてお悩みのことがあれば、どんなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。