マンションによって『床材にワックスを塗ってはいけない』というのをご存知ですか?
いくら分譲マンションであっても、マンション規約などで決まっているところもあれば、床材質に樹脂ワックスを塗布することをメーカーが推奨していない床建材もあります。理由としては、フローリングが反ってしまい、フローリングが剥がれてしまうなどがあります。
久しぶりに行った空き室引渡清掃の物件が、ワックスを塗ってはいけない建材でした。今回はその対処方法についてご紹介します。
フローリングを洗浄傷が付かないダイヤモンドパッドで洗浄し、十分に乾燥させて比較しようと養生テープでライン引き。
ハウスクリーニング業者さんは洗浄後、ワックスを塗ってしまいますが、マーケティング・コミュニケーションズではバフ機で光沢を甦らせます。
施工時にメーカーがコーティングしたものを活かし、特殊溶剤を使ってバッフィングをすることで光沢が蘇ります。しかも耐久性も向上します。窓から入る太陽光の反射具合がバフ前後で大きく変わっているのがわかると思います。
このようにバフ前とバフ後では光沢値が違うのもお分かり頂けると思います。
上記の比較写真でもわかるように、天井部の照明反射も向上します。少ない電力で部屋全体が明るくなり省エネにも繋がります。
お部屋などのフローリング材にワックスを塗り続けていけば、ワックス掛けの影響で黒ずんでしまいます。見栄えが悪いと剥離剤を用いてワックスを除去する剥離清掃を行うと、フローリングは端から反ってしまい、そうなると張替しかありません(T_T)
また、現在主流の塩ビ系床材と見分けが付きにくい「リノリウム床材」を使用しているマンションや戸建てもあります。リノリウム材は、亜麻仁油やロジンなどにコルク粉や石灰石粉を混ぜた表面層を乗せて仕上げた床材で、剥離剤などのアルカリに弱いという弱点があり、それを知らずに剥離をしてしまうと床材の表面層を含めて溶かしてしまうケースもあります。
リノリウム材の対処方法に関して、ハウスクリーニング業者さんはあまり知識がないので、床材を溶かし張替をするといったトラブルが多いようです。リノリウム材については別記事でご紹介します。
もちろん、ワックスを塗っていいというマンション規約もあります。ですが、ワックスを塗り続けていけば、次第に黒ずんでいき、いずれ剥離清掃をする必要があります。しかし、剥離清掃はコストが高く、また床材自体も損傷してしまう場合もあります。
バッフィングは、新しいワックスを塗らず、床材を高速研磨して光沢値と耐久性を上げるものです。マーケティング・コミュニケーションズの定期清掃物件でも、約7年ほど剥離をしていない商業施設や店舗、クリニックなどがあり、今もなお光沢と耐久性は維持しています。
剥離清掃時に発生する廃液処理も今では産業廃棄物扱いになり、作業代金以外にも処理費用などもあるので、コスト面は以前よりも上がっていますので、特殊溶剤を使用したバフィング作業は今注目を集めています。